ゑぎ

天明怪捕物 梟のゑぎのレビュー・感想・評価

天明怪捕物 梟(1926年製作の映画)
3.0
 半分ぐらい欠落している不完全版を見る。梟(ふくろう)のショットでタイトルイン。木の上の怪盗のショットに転換する。目の周りに白い輪が描かれている覆面をかぶっている。この怪盗、夜のロングショットでは、目の周りが蛍光色のように光って見えて不気味なのだ。この異様な怪盗は団徳磨か。

 与力と目明しのコンビと、もう一人、悪役の与力、そしてヒロインの存在は分かるのだが、プロットの整合はつかない。与力と目明しの登場シーン、道の向こうから歩いて来るのをディゾルブで表現する演出などに才気が感じ取れる。また、捕り物シーンの擬闘は、とても迫力がある。イマジナリーラインを無視したドンデン(180度カメラ位置転換)の切り返しもあるが、全体に、かっちりしたフルショット、バストショット、アップを繋いで安定感もある。
ゑぎ

ゑぎ