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裸のムラのakikokozawaのレビュー・感想・評価

裸のムラ(2022年製作の映画)
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公開を待ち侘び、席に着き周りを見渡すと若者は皆無。同世代は関心が薄いことを認識して鑑賞が始まりました。
本作は長年石川県知事を務めた谷本知事の経歴や人物像に焦点を当てた、シニカルな視点で描かれたポリティカルコメディーです。
この映画で如実に問題視されていることは「変わらない社会構造」だと考察します。
谷本知事は7期ものあいだ石川県知事務めました。有料道路の無償化や観光産業活性化などのワンマン政治に取り組んだ結果、28年間最高座に身を据え、権力・プライド・名誉などを獲得しました。 彼の部下の目が全員うつろなシーンはまるで抗えない圧力に押し潰された日本人の象徴とも言えるかもしれません。また、政治家の差別発言、女性軽視、社会的立場に関する編集方法も印象的です。
そして、谷本知事と関連のある2人の男性がピックアップされています。 1人目の日本人的ノマドの男性は、ノマドライフを体感しながらも自分の子どもには偏ったり教育を強いる(ように描かれている)。 2人目は、結婚を気にイスラム教に入信した男性。 家族は宗教のイメージ的な差別を受けています。

話は石川県にスポットを当てていますが、大きく見ると日本全国、もっと言うと世界を取り巻くヒエラルキーと相違がないように捉えます。問題意識を持つ人が増え、社会が的確に変わることを理想に掲げます。
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