ねこ無双

イエス様 マリア様 ヨセフ様のねこ無双のレビュー・感想・評価

4.0
『ジャッリカットゥ 牛の怒り』の監督作品。
タイトルから想像するような宗教色はあまり感じなかった。
インドの漁村に暮らす一家に起きた家長の突然死。
一家の長男の願いは死んだ父と生前約束していた豪華な葬式で送ってあげること!
ただそれだけの事なのに、お金の工面やら村人たち、聖職者の様々な思惑が悲喜劇を巻き起こす。
インドなのでヒンドゥー教なのかと思っていたら、この家族はキリスト教徒。

誰か倒れたって聞くと近所中集まってくるような近い距離の仲だけに、ほんとにいろんな人たちが集まってきます。
コナン気取りの聖職者、事件性を疑う医師、出刃亀村人、デマ流す村人、詐欺ろうとする村人…もちろん素直に心配してくれる良き隣人もいます!
そればかりか家族の感情までも入り乱れ、全然物事がすんなりいきません。
やがて我慢の限界がやってきた長男のとった行動は…。

これだけ登場人物多いのに、散らかりすぎず最後まで楽しめました。
もっととっつきづらいのかと思ってたので意外でした。

序盤と終盤に村を神秘的に映した映像が据えられていてなんとも異質。
そこもまた不思議さを感じさせるんだけどなんかいい。