このレビューはネタバレを含みます
なんだか可哀想な星のもとに生まれた人だなと思った。きっと思春期は家庭に居づらくて、やっと大人になって生きる意味を見つけたと思ったら自分がいると妹が幸せになれないと悟って。
だったら、もう自分の嫌んなっちゃうアイデンティティなんか捨てて、誰でもない誰かになって生きて行ったほうが楽だよなあ。
「邦画あるある:説明しすぎ」がなくて、あとから色々考えを巡らせる余地があるいい映画だと思った。
香川照之、やらかしたことは最低だけど、ああいう虚空と虚無に満ちた演技ができるっていうのは唯一無二な気がするな。