ナツミオ

宮松と山下のナツミオのレビュー・感想・評価

宮松と山下(2022年製作の映画)
3.7
WOWOW録画鑑賞

サスペンス?人間ドラマ?
主役の香川照之の表情の変化に注目!
の静かなサスペンス作品。
脇役も芸達者に囲まれ楽しめた♪

多くのヒットCMを手掛けたクリエイター佐藤雅彦らによる監督集団“5月”が挑む初の長編作品。
記憶喪失のエキストラ専門俳優が、過去を取り戻す姿をスリリングに描く。

2022年第70回サンセバスチャン国際映画祭New Directors部門にてワールドプレミア上映。

2022年日本作品88分
監督 関友太郎 平瀬謙太朗 佐藤雅彦
脚本 関友太郎 平瀬謙太朗 佐藤雅彦
撮影 國井重人
音楽 豊田真之
出演 香川照之 津田寛治 尾美としのり
中越典子 野波麻帆 大鶴義丹 尾上寛之

(WOWOW番組内容より)
ロープウエーの運転係のかたわら、端役専門のエキストラ俳優として働く宮松(香川)。彼は来る日も来る日も名もなき登場人物に扮し、時に斬られ、射られ、撃たれ、画面の端に消えていく。数ページだけ渡される台本の“主人公ではない人生”を演じる彼は、一方で自分自身に関する記憶を一切失っていた。宮松という名すら後から他人に付けられたものだった。そんなある日、かつての仕事仲間だという男性・谷(尾美)が宮松を訪ねてくるのだが……。

(WOWOW解説より)
知育番組「ピタゴラスイッチ」などで知られるクリエイターの佐藤をはじめ、TVドラマ演出家の関友太郎、メディアデザイナーの平瀬謙太朗の3人が結成した監督集団・5月による初長編。
自分の名前すら思い出せない記憶喪失の主人公が、端役専門の俳優として働きながら、少しずつ記憶を取り戻していく。主人公の日常と劇中劇、そして過去と現在の境目が意図的にぼやかされ、不確かな記憶に翻弄される主人公の心情を体感するような演出が施されている。主演は名優・香川照之、共演に津田寛治、尾美としのり、中越典子。

静かに流れていく展開。
記憶を失った主人公・宮下(実際は山下・演じるは、香川照之)の現在の仕事は端役専門俳優。派手なシーンは、それぞれの端役としての死に様のみ。

元タクシー・ドライバーの宮松の元同僚・谷(尾美としのり)が彼を偶然に見つけ、妹夫婦の元へ連れていく。
そして、彼の元実家?で妹夫婦と暮らし始めるが失った記憶は戻らない。
妹・藍に中越典子。
その夫、健一郎に津田寛治。
健一郎も元タクシー・ドライバーで宮下(山下)の元同僚。現在はホテルマン⁇

背景は、多くを語られ無いので、言葉の端々や所々の断片的な記憶から想像するしか無い。
そして、時折挟まれる端役の役柄。
時代劇や現代劇もあるが、短いシーンながら、インパクトある死に様‼️

特に、
時代劇で、弓矢で胸を射抜かれる
ところと、
タクシー時代の回想と思わせて、
いきなり顔面を撃たれて車内に血が飛び散るシーンはビックリ‼️

過去の記憶が無い人間は、その空白を埋めるため役者という職業を選んだのかもしれない。

意味深なシーン
・里帆(野波麻帆)と同棲していたシーンも想像するしか無い。

・妹の藍が兄(?)洗濯物の匂いを嗅ぎ物思いに耽る。
・タクシー時代、健一郎に呼び出された山下が、妹を女として見ている、と詰め寄られる。
妹は、兄を父のように感じ、兄は血の繋がりが無い妹

だから余計に、色々な想像を掻き立てられるところが面白い。

一つ疑問は、
撮影時に、意見が分かれた時はどう解決しているのか⁇
という疑問がわいた。

その他
公式HPにある予告編で作品の色々な一場面でタイトルコールするところが受ける!
特に、
・兄妹で餃子を包むシーン
・最後に時代劇の役者たちが移動バスで静かな車内で全員がタイトルコールする(笑)





【忘備録】ネタバレなし
(キャスト)
宮松:香川照之

健一郎:津田寛治

谷:尾美としのり

藍:中越典子

里帆:野波麻帆

潮田:大鶴義丹

國本:尾上寛之

初老の男:諏訪太郎

医師:黒田大輔
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