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拳銃は俺のパスポートのbluetokyoのレビュー・感想・評価

拳銃は俺のパスポート(1967年製作の映画)
2.9
悪役が多過ぎ。
なんでこんなに張り切って悪役を作ってしまったのだろう。最後は収拾がつかなくなって、まとめて車に乗せて爆破してしまうのだ。

簡単にあらすじ。
上村周治と弟分の塩崎駿は腕利きの殺し屋だ。
大田原組からの依頼で島津組の組長、島津を殺すのだ。
いつものように島津を射殺し、その足で羽田空港に向かう。途中でパスポートと金を受け取り、外国へ逃げる手はずだった。
ところが、羽田空港内で島津組に捕まり、連行される。途中、車のサイドブレーキで急停車させ、脱出。大田原組の手配で、レストラン、というより、ドライブインへ。モーテルも併設されてある。
そこから、トラックに乗せてもらい、外国への闇客船に乗せてもらう手筈だったが、間に合わず。再び、ドライブイン兼モーテルに戻る。
大田原組も一枚岩でもなくて、いつの間にか、上村周治と塩崎駿以外、全員、敵みたいになってしまう。
なぜか、唯一、味方になってくれるのは、ドライブインのウエイトレス、美奈だった。
味方というよりも、今の生活を抜け出したいのだ。ドライブインなので、ガラの悪いトラックの運転手みたいなのしか客はいない。お尻を触られたり、スカートをまくられたりするのが、嫌だったのかな。
美奈は、ダルマ船と通じていた。ダルマ船というのは、艀で、水上生活者のたまり場だったらしい。
悪役によると、ダルマ船は治外法権で悪役といえども、手が出せないのだ。
上村は睡眠薬で塩崎を眠らせて、美奈と二人で、ダルマ船に行き、話しをまとめる。
そんなことをやっているうちに、悪役がドライブイン兼モーテルに入ってきて、眠っている塩崎を拉致してしまう。
悪役がダルマ船にやってきて、上村と、ある交渉を行い、合意する。
上村と美奈は、外国行きの客船に乗り込んでいる。そこに、塩崎を連れた悪役が船でやって来る。
塩崎を客船に乗せる。すると、上村は塩崎を殴って気絶させ、美奈に、こいつをよろしく、と言い、客船を下りてしまう。
これが、合意した交渉の内容であるらしい。上村自身と塩崎の交換なのかな。塩崎だけ助けるつもりなのだ。
悪役全員と上村とで決闘をする。
悪役全員が車に乗って、向かってくる。上村はあらかじめ掘っておいた穴に飛び込む。穴の上を車が通過するわけだが、その瞬間に車の下側に、ダイナマイトをくっ付ける。磁石かなんかになっているわけだ。車が通過してしまうと、爆発して、悪役全員、死亡。終わりである。

最初の方、ドライブイン兼モーテルまでは、とても、軽やかで、テンポもよくて、見ごたえがあった。
だが、そのあとが、グダグダになる。
一番最後の対決シーンは、あまりに雑過ぎて、びっくりである。
防弾ガラス装備の車らしいのだが、上村がくたばるまで、ゆっくり近付きつつ、乱射していたらどうなるのだろう。上村はハチの巣状態になるだけだろう。あるいは、上村の周りをグルグルと回ってもいいのだ。どちらにしろ、上村はハチの巣である。
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