ジム・ジャームッシュやタランティーノ、松田優作やルパン三世にも影響を与えた隠れた傑作ノワール。
くぅ~痺れます。
“エースのジョー”こと主演の宍戸掟の味のある佇まい、山本耕史の実母でもあるヒロイン小林千登世のキュートさ、その他脇を固める役者陣…
同じ宍戸掟主演のギャング映画「殺しの烙印」とどうしても比較したくはなってしまうが、あちらほどアバンギャルドなぶっ飛んだ映画ではないので観やすく、断然こちらの方がリアリティーがある。
この時代のカラーへの転換期の白黒映画は抜群にカッコイイ。背景の白い壁とかに黒い車や、黒い服がバシッとハマったときの画面の引き締まり方が半端ない。それもこの映画の製作陣たちは長年白黒映画を撮ってきた人たちなだけに、“これは白黒だとどう映るか”というようなことを脳みそにインプットされているのだ。
ストーリー展開はオフビートだし、正直今観ると目新しさは感じないし、チープさも多少は感じるが、ラストの西部劇感満載な畳み掛けるような決闘シーンは圧巻!