「飢え・渇望が狂気に変わるサイコキラーの誕生譚!」
性欲強めのおばあちゃんにポルノの撮影隊が襲われるという70-80年代B級ホラーへのオマージュ満載な「X」の前日譚。
1910年台の設定で相変わらず昔ながらの映画作品へのオマージュ溢れる画づくりや雰囲気が映画好きにはたまらない。
オリジンストーリーなので後半につれておかしくなってくのかと思いきオープニングシークエンスから早くも「この子おかしい、、」という狂気を感じる始まりもよく、パールちゃんが親からの厳しい抑圧、農場から出れない生活、外の世界への憧れ、出兵中の夫への想い、抑えれない性欲などなど様々な彼女へのストレスが徐々に狂気に代わり、蝕まれていく様子を楽しむ作品でした!
前回ほどバリバリのB級ホラーでなくどちらかというと「ジョーカー」のような後半につれてどんどん溜まっていたものが爆発していく構成で、ほとんどがミア・ゴスさんの独壇場!
彼女の色んな表情や感情の演技が堪能でき、特に終盤のワンカットシーンやラストまでは圧巻です!さすがA24!
前作観てなくても楽しめますが、観た方も彼女の背景をより深く理解できるのでオススメです。
果たして3部作となる後日譚「MaXXXine」はどうなるのか楽しみです!