コーディー

Pearl パールのコーディーのレビュー・感想・評価

Pearl パール(2022年製作の映画)
4.0
厳格な母に育てられたパールが農場を飛び出し軽快に自転車を走らせ夢の彼方へ。狂気と欲望を携えてw
抑圧からの解放が純粋とは別の属性も呼び覚まし〝情熱=渇き〟が徐々に抑えられなくなる…夢の果てで魅せる憂いと恍惚が混ざったミア•ゴスの表情、決意表明に鳥肌立った。大好き!

農場の家畜たちと無邪気に話をしながら夢を語るメルヘンチックな雰囲気からの〜狂気の片鱗。パールの屈折した性質を印象付ける冒頭の掴みが最高やしw私の人生を生きる!と羽ばたくも、そんな欲求に壊されていく様子が恐ろしくも切ない。
彩色豊かな映像もそんな異常性を際立たせてるように感じた。

これを観たことで『X』の婆さんへの理解が深まってしまうのは良くも悪くもやと思うけど、個人的には前作より面白かったし厄介なシリアルキラーお姫様の誕生譚としては魅力的な続編でした。と言うか脆さと痛々しさこそミア◦ゴスのチャームポイントだと思ってた自分としてはw最高の彼女を堪能できた!

『X』だけでは思わなかったけど『パール』を観て、これもしかしたら傑作3部作になるんじゃないかって気がしてきた。それぐらいの満足度はあった。