狂人映画好き勢にはたまんないやつだと思う。
もう初っ端から凄い楽しいことになっていて
ガチョウくんに何見てんだよとイチャモンをつけ鍬でぶっ刺したらぁよしてからワニに食わせるという。
あのワニの存在の謎さ加減が映画のトーンを落としすぎず適度に愛らしさを感じさせるのが好き
タイトルの出方もたまらん
もうこの時点で"優勝"
どことなくオズの魔法使いを彷彿とさせる雰囲気も好きだった。不気味な色の空の下、自分よりも背の高いトウモロコシ畑をバックに自転車で駆けるカットの見事さよ。
カカシとセックスするあたりパールの異常性が滲み出てると思う。でも本当にサイコなのはお父さんとの関わり方のところだと思った。
ちなみに、このお父さんも出てきた瞬間から『悪魔のいけにえ』のミイラ親父にしか見えないところとかホラーファンなら嬉しいポイントだと思う
兎に角母親は嫌いだけどお父さんは好きなところがサイコ。今の不満だらけの環境の根本的な原因であるにも関わらずやたら献身的というか。ただそこにあるのが本当の献身ではなくて不随なのが自分に都合が良くて自分の世界に無理やり入れて勝手に楽しんでる感じ…
パールの夢見ガールな精神とそれに不都合なものを冷徹に排除する異常性は凄く伝わった。まさにやべーやつ。
故にオーディションのシーンはかなり良かった。
さっきまで凄いドヤ顔してたのにいきなり間の抜けた踊りを始めるあたり、他の映画にはないような痛々しさ。
あれはキツイって…
夢を追う映画の体裁であそこまで冷徹にセンスの無さを見せてくるのが逆に凄い。
ただ夢想世界の戦場をバックに踊ってるところはパールの異常性や映画そのもののストーリー性を内包した。象徴的なシーンだと思った。
あそこだけ何度も見返したい。
その後も色々好きなところはあって
一度は友人として別れた相手にその後スイッチが入ったかのようにゆっくり斧に手をかけるところとかたまらんし、これまた悪魔のいけにえオマージュの食卓シーンなど色々良いシーンがあった。
その中で一番良かったところ
エンドロール!!!!!!
いや、あの段階では「意外と人が死なないし最後の盛り上がりに欠けるなぁ」なんて野暮なことを考えていたこですが、あの笑顔でもうそんなマイナスポイントは全て帳消しになりました。
笑顔で爽やかに終わると思いきや笑顔のまま長いエンドロールに入りだして
こいつはやべーやつきたぞ〜笑 って
あえて表現しませんが
本当に良い顔するんですよ
あの終わり方だけで100億点あげたい。
ミア・ゴス最高!!!!
パール最高!!!!