サマータイムブルース

Pearl パールのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

Pearl パール(2022年製作の映画)
3.7
「X エックス」の前日譚
パールお婆ちゃんがなぜシリアルキラーになってしまったのかを描く
U-NEXTでもう配信してるよ、と教えてくれたSakiさん、ありがとう
溜まったポイント消化で早速鑑賞しました

レトロな映画タイトルや、エンドロールがおしゃれで素敵
雰囲気も前作とガラッと変わってて、舞台も前作のポルノ撮影していたのと同じ家なのに、カラフルでポップに描かれています
そこはかなり私好みです

パール(ミア・ゴスちゃん)が、なぜシリアルキラーになったのか!というより、もともとそうだったのでしょうね
序盤のガチョウを殺すシーンや、グロテスクなカカシと踊るシーンが狂気を内包してます

あのお母さんや、パールの閉じ込められた境遇を思うと、彼女がスターに憧れ、家を飛び出した気持ちもよくわかります
とても気の毒な境遇に置かれいて同情する余地は残されています

「X」との繋がりも垣間見られます
パールがブロンド娘が嫌いな理由、湖に沈められた車の謎、などが回収されてます
オーディションのダンスシーンが印象的

そして、戦地から帰還した夫ハワードが家に帰って目撃したものとは!!
ハワードは「X」に出てきた伴侶と同じ名前なので、あの状況を受け入れてずっと暮らしていたということなのでしょう

ラスト、パールが義理の姉のミッツィーに告白する長回しのセリフ、エンドクレジットの圧巻のモナリザの微笑まで、ミア・ゴスちゃんありきの映画でした