ゴッツい映画見ちまったぜ……。
パールの顔が脳裏にこびりついて離れない。近年稀に見るおぞましく悲しい顔………。
ミア・ゴス、オスカー級の演技じゃんこんなん….。というか彼女の存在感の強烈さで全編魅せる映画だったという気がしてくるぐらい、とてつもない表現力だったです。
とにかく話だけ切り取るとほんとに悲しいんですよね。憧れや夢を抱いてもそれは(周りの束縛で)もはや叶う事がないと悟り、自分の可能性の輪が閉じる悲しさや恐怖に苛まれ、性も愛も含めて誰かに必要とされたい欲求がことごとくパールからは剥ぎ取られていく。見ていくと彼女の狂気じみた行動には酌量の余地なくドン引きするのに同時に彼女の置かれた環境や顛末を知っていくととにかく可哀想で可哀想で……。
毒親である母の言葉も一見正論のようにも聞こえるし植物人間の父にも罪はない、それを理解しているがゆえにさらに逃げ場のない苦悩を抱えてしまう。
あぁ、パールよ……君が自由を手にする未来はどうしたら手に入っただろう。
彼女の全てを曝け出す独白(長回し)の恐ろしさと悲哀で頭がおかしくなるかと思いましたよ。
