主演のミア・ゴスの演技はすごいですね。ジャンル映画故にあまり評価されていませんが、あの独白シーンなどなかなかのものです。
『X エックス』の殺人老女パールの若き日の物語。序盤から彼女がすでに狂気の世界に足を踏み入れてしまっている描写があり、取り返しのつかない結末に行き着くのだと容易に想像させられる。この作品を見ると前作での彼女のキャラクターの悲哀度が増します。
何者になれなくても、夢を抱いて大人になる道もあったろうに、最終的には家族を血祭りに上げ夢も希望も自らの中に閉じ込めてしまったパール。いや、やっぱり道は最初から閉ざされていたのか。
3部作完結編の『MaXXXine』が楽しみです。