ダイナ

Pearl パールのダイナのレビュー・感想・評価

Pearl パール(2022年製作の映画)
4.1
「X」の前日譚。パールお婆ちゃんの若かりし頃1918年を映すという3部作の2作目。そこ掘り下げる?と思うものの、農場で足踏みする女性の閉塞感や襲いかかる誘惑、地雷のように潜在する作中の「危険」がいつ暴発するか分からず不穏で、蓋を開けてみたら本作単体で見ても問題ない密度でした。前作のクライマックスを念頭に置いておくと納得がいく部分を多く見つけるし、「じゃあXのあそこって」と見返したくなり、と相互に見返したくなるポイントが生まれてくるのが面白いです(次作もっと増えるのか?)。本作で自分が特にガツンとやられたのは、そもそもの話時系列が過去、本作後の展開は「X」で分かっているので大きい驚きは無いだろうと思っていたものの「え?…そういうことなの…?」と混乱させられる部分があり、ゾクゾクとさせられる仕掛けというか勝手に持っていた先入観がサラサラ崩されていくようで興奮しました。とにかくミア・ゴスが素晴らしすぎる!何十年後本作の内容が自分の頭からぼやけようと、クライマックスのミア・ゴスの表情は絶対忘れないと断言したいくらい強烈。
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