メメメメ

ファニー・ページのメメメメのレビュー・感想・評価

ファニー・ページ(2022年製作の映画)
5.0
イカとクジラの次男くんが監督。観てみてたしかに!というかんじの空気感。ストーリーも登場人物も音楽も終わり方も何から何までぐっときすぎて、終わってすぐもう一回観たいと思ったのは何の映画以来だろう、すごく良かった、、!!!
主人公が出会う人は誰ひとりまともとは言えなくて、でもまあなんとか良さを見つけて付き合っていけるギリギリのライン、かと思いきやぜんぜんアウトだったりするのがめちゃおもしろい。敬愛する先生も主人公の才能を評価して背中を押してくれる破天荒なカッコいいおっちゃんに一瞬見えるけど、ただの変態だよねあれ。うざくて見栄っ張りで自己評価が高すぎる友達も可愛らしい一面はあれど、うざくて見栄っ張りで自己評価が高すぎるのには変わりない。あまりに劣悪すぎる新居だって、逆に何かかけがえのないものを得られるんじゃないかと期待してしまうけど環境の悪さがひっくりかえることはなく、永遠に空気は薄いし汗でビショビショだし同居人はやばい。
人付き合いも才能も、あるのかないのかわかるわけもない今この目に見えているもの以上のものを期待したってことごとく裏切られてしまうけど、自分ならうまくやれると思ってその先の何かを夢見て努力することは悪いことじゃない、けどまあだめだったらそりゃあんな顔にもなるし一回絶望挟んだって仕方ないよねという、愛しくてたまらない映画でした。
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