地底獣国

ファニー・ページの地底獣国のレビュー・感想・評価

ファニー・ページ(2022年製作の映画)
3.2
自意識がパンパンに膨れ上がっている、マウントを取り合う、ウザ絡みする、このぐらいの年頃で何者かになろうと踠いている青少年にありがちな事オンパレードといった感じの話。「セッション」のニーマンもこんなタイプの人間だったな。

コミック作家を目指している主人公は師と仰いだ人物が急死した後、たまたま顔見知りになった元プロ(イメージコミックでアシスタントカラリストをしていた)の男にしつこく絡んでいくんだが、この男性が明らかに何らかの精神疾患を抱えているのにそこを全く配慮せずにぐいぐい行ってはエラい事態が発生し、というのを一度や二度ならず三度も繰り返すとさすがに若いってだけじゃ済まされん馬鹿さ加減。シナリオも書いた監督に頭ん中どないなっとんねんと問い詰めたくなる(いい意味でも悪い意味でも)。

こういうどうかしてる展開は基本好みの筈なんだが、どうにもカメラワークの鬱陶しさが相当ノイズになっていまひとつ入り込めなかったのが残念。
地底獣国

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