Omizu

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ファニー・ページ(2022年製作の映画)
3.5
【第75回カンヌ映画祭 監督週間出品】
『イカとクジラ』などに出演した俳優オーウェン・クラインの監督デビュー作。カンヌ映画祭監督週間に出品、NBRではインディペンデント映画トップ10にも選出された。

オフビートな青春コメディ…なのか?正直笑えるところはあまりなかったが、いかにもアメリカのインディペンデント映画という感じで楽しめた。

漫画家志望、しかもかなり攻めた作風の青年をオフビートに描いている。プロデューサーをつとめたサフディ兄弟、出演したノア・バームバックなどの影響をかなり強く感じる。

監督のオーウェン・クラインが脚本も担当しているが、地味ながら予想のつかない展開をみせる脚本も見事。さえないナード風な主人公を演じたダニエル・ゾルガドリはインディペンデント・スピリット賞新人俳優賞にノミネートされたが、それも納得の好演。

そこまで好きなタイプの作品ではないが、ブラックなオフビート青春劇として及第点以上はある。大傑作!というわけではないが、よくできた作品なのは間違いない。監督としてのオーウェン・クライン、今後が楽しみな作家だ。
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