チッコーネ

ドント・オープンのチッコーネのレビュー・感想・評価

ドント・オープン(2020年製作の映画)
2.7
若いころにUK産パンク/ニューウェーヴのアーティストに心酔し、古本屋で『Fool's Mate』を買い漁ってインタビューを読みまくったせいか「イギリス人=シニカル」という固定概念が抜け切らない。
近年のイギリス映画を観ていると「随分薄味なキャラね」と物足りなかったりするのだが、本作の男性主人公は常に屁理屈と不平不満が口をつくフテキャラで、こうでないとという感じ。
終始ユーモラスな女主人公との掛け合いこそ、本作最大の魅力だった。
ホラー部分は設定の細部が詰められておらず、喰い足りなさが残ったが…、制作陣もデティールを追求する方が楽しかったのかも。
「ほぼ廃屋」という舞台設定で、グレーの色彩トーンに鮮血の赤や、炎のオレンジが加わる。