フジマークス

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのフジマークスのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

部室に人がやってきた時、人とコミュニケーションをとるときのぎこちなさ。周りからあのように見えないように取り繕って、大学生活と社会人生活を1年過ごしてきた。
あれで良かったんだ、無理しなくても良かったんだ、と思いたい。しかしあれは「ぬいサー」だから許されるのだろうか。今日も自分に、コミュニケーションを円滑にするための武装をして仕事へ向かう。

学生時代、人に優しいと言われた際に、どこか自分が「弱い」「対立ができない人間」と言われているような気がしていた。

自分は「優しい」と思っていても実は「弱い」だけなのではないか。「優しさ」は「無関心」なのではないか。登場人物が迷い考えていることをきっと我々もみんなが考えている。
危うい。自分は優しいんだと思い込むことで、外へ出ることができなくなる。しかし、外へ出ないということは、1つの行動、抵抗とも言える。彼らは「健全に病んでいる」
このような繰り返される優しさへの問いの先で、それでも、やっぱり優しくありたいと思う。

そして、「対立」ではなくても「対話」はしていきたいと思う。
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