ks

美と殺戮のすべてのksのネタバレレビュー・内容・結末

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ナン・ゴールディンはその生き様により美の社会的意義を、社会的正義を問う。自分の中で色々渦巻きすぎて言葉にできない。頭の中を掻き回される。聞けば聞くほど酷すぎるオピオイド問題と、まさかのタイミングで起きた紅麹問題がオーバーラップして…(だから余計に複雑な気分に)

映画が始まってすぐ聞き慣れた和音が淡々と流れてきて、あっクラウス・ノミの「the cold song」だ!と気づいたんですが、何の知らせかここのところずっと「Klaus Nomi」を聞いてて…鳥肌立ちました。

ナン・ゴールディンの作品をきちんと自分の目で見たいと思った。日本なら書籍一択になるのかな…?世間が隠すものを暴く、というよりかはそこに「ある」ありのままを写真におこす、撮り続けることで生きる、そんな作品たちを。

ノミの話に戻るんだけど、ゴールディンも彼のステージを見たりしたんだろうか。70年代から80年代以降のニューヨークといえば、コミュニティの人々の命がエイズにより次々と奪われる悲劇が起こり、彼らはその渦中にいた…映画には短いけれど実際にアクトアップの活動(抗議)風景もでてくる。胸が詰まる場面がいくつもあった。
ks

ks