すずす

美と殺戮のすべてのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

数々の美術館に作品が購入されているアーティストのナン・ゴールドウィン。
彼女の人生と、彼女が過剰摂取に至った中毒性のある薬オピオイドで大儲けし、幾つもの美術館に寄付をしていてサックラー家との闘いを描く、長篇ドキュメンタリー。

ナン・ゴールドウィンは世代的にはカポーティの後、80年代後半から90年代のドラッグカルチャーを代表する写真とスライド上映を軸に作品発表している女性アーティスト。
エイズ世代を経て、自らがオーバードースで危険を体験して薬の訴訟で勝利をおさめるまでが描かれます。

オピオイドの毒性を訴える為、ルーブルやグッゲンハイム等の著名な美術館で、仲間たちと行ったパフォーマンスが大きな見所です。
ニュースで一部しか知り得ない過激なパフォーマンス、その行動の裏側が垣間見られ、撮影が生々しく、参加している感覚にもなれます。

もうひとつの見所が若くして自殺した彼女の姉と家族の話。この件に関する母に関する赤裸々な言及は衝撃そのものだ。

映画好きとしては、ジョン・ウォータース監督、ディヴァインもが僅かに登場、ジャームッシュの写真もあります。
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