ここまでこの作品に対して感情移入すると思っていなかった。
映画には、当事者でなくても、観る人に当事者意識を持たせる力があると思う。
それが個人的なストーリーを通してだと尚更。その力を感じさせられる作品だった。
お姉さんの話、ラストはとても衝撃だった。その背景がわかると、急にタイトルに重みが感じられる。
アーティスト達のつながりの強さ、コミュニティーの力強さ。
そこに強い憧れを抱かされる。
けれども、アーティストだけでなく、それに賛同する様々な分野の人々が集い、ムーブメントを作り上げていく様子にとても感銘を受けたし、アーティストである必要はないんだと、ある種の安堵も覚えた。
彼女の作品は初めて見たけど、確かに写る人々の人間性が見てとれる気がする。
音楽もとても良かった。
何よりこうしてこの世に何の不自由もなく生きていられることにすごく感謝の気持ちを抱いた。
だからこそ、もっと周りに耳を傾けて、世界を知りたい。
その中で自分がどういった分野でどのようにどういう人たちに貢献できるか、と。
先日、国内のとある領土の略奪の歴史や背景について語ってくれたリトアニア大使館の方がいた。わたしが、「教えてくれてありがとう。とてもショッキングだった。このことについて知らなかったということにも。」と伝えると、彼女はこう答えたのね。
“That’s why we share.”
そうやって自身の体験を共有し合う世の中を作り上げていきたいとより一層思われたわけです。