なかむら

美と殺戮のすべてのなかむらのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
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写真のスライドショーにナン・ゴールディン本人の語りで独白のように淡々と進行されていく時間が長いので、今、語っている本人の顔や表情が少しは見たくなった。写真自体にパワーがあるとはいえ、リズムが一定だったので緩急をつける意味でも。今の本人の顔や表情から汲み取れる説得力もあったのでは。

オピオイド危機については知らないことばかりで、サックラー家側の視点と客観的な説明や背景がほぼ排除されている作りなので、一方の主張だけを聞いている感覚、見方になってしまい、鑑賞中には美談として受け止めきれず。
この作品の立場上、向こうサイドへの取材がないのは分かるし、この作品から得られる知識が頼りだった状態の自分の無知が良くないだけなので、事実や背景を知っていれば見方が変わったはず。
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