のこのこのこっち

美と殺戮のすべてののこのこのこっちのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
3.5
そんなわけでなぜか今日は金獅子を2連続観ることになった。正直、こっちもつまんないってはじめは思ったんです。単体で考えていったとき、そんな薬物の社会問題があったんだとか、同性愛とエイズについての問題とか「へえ、そうなんだ」としか正直思わなかったんです。自分が無知なだけかもしれないが、それはそういうこともあるだろう。今更、平等だ自由だ権利だみたいなこと言われても自分だって10代でもないのでそこまで響くわけでもない。このゴールディンさんはなんか上手く写真家として評価されるに至ったようだけど(いやその過程もなんか無性に苛立ちを感じるのだが)なんて思っていたのだけど、劇中にスライドショーを挟みあくまで彼女に寄り添い家庭のことも明かしていく伝記的な形の赤裸々に語られるそれは、本人にとって最高なものなんじゃなかろうか。すると美術館やサックラー家側の視点や意見もいらないだろうし。