ドラゴンクエストのイベントのような話。
村のしきたり、許嫁、許されぬ恋、口を紡ぐ村人と、村や自らの権威の護持のために不必要に何かを犠牲にしようと躍起になる年寄り連中。
でもこれが21世紀の話…本当かよ。
正直退屈すぎる数奇な運命の応酬、愚直で融通の効かないエゴの応酬。
現実の物語だからこそぐるぐる巡って虚しく、そして切なくなった。
この人たちは何をやっているだろうと、さも自分が所属する文明が優れているかのように俯瞰する自分。でも、自分の存在している文明とかアイデンティティだって、滑稽で愚かで非文明的なものかもしれない。
人間がただただ恐ろしくなるお話。
熊は口裂け女にも鬼にも蛇にもなる。
そこにはいないけど間違いなく存在すると感じた。