8g

熊は、いない/ノー・ベアーズの8gのレビュー・感想・評価

2.3
トルコとの国境近くにある村に滞在しながら、欧州へ亡命しようとするカップルの映画を撮るパナヒ監督。あるカップルの写真を撮ったというイチャモンをつけられたことから、村のしきたりに巻き込まれる。

モキュメンタリーではないけど、パナヒ監督が本人役で出てるから、実際に起こった出来事のような気がしてくる。


「熊」とは何なのか?
作中で村人が言うように、誰かが得をしたり、村人を怖がらせたりするための方便でしかない。言うなれば「旧習」を言い換えたものなのかも。
熊がいないってことは、本当はしきたりとか掟なんて人間が勝手に作っただけで、自然には存在しないってこと?
パナヒ監督が旧習による村人同士の諍いを言葉で解決しろと言ったように、意味のない自由を縛るようなルールに従う必要はない。でもその後すぐに、言葉で解決できないから監督は逮捕されたわけで……
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