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バートン・フィンクのsuguruのレビュー・感想・評価

バートン・フィンク(1991年製作の映画)
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この映画が決して好きではないと思う。それでも、もう何回観たのかも判らないくらい、何故か折々に観てしまう。
観ていると自分の嫌な過去が甦るのはいつも。
時々少し気分が悪くなる。
今、なってから思い出した。

ずっとずっと焦っている。
もう、本当に死ぬほど焦って
気持ちがどんどん落ち込んでくる。落ち込むと座り込んだりして、じっとしているのだけど、心は物凄く目まぐるしく動揺していて、頭の中も揺れすぎて熱くなってくる。
葛藤の最中はホテルの炎上が正にだ。
(でも殆ど解決してしまっているはずなのだから、今思うと少し疑問)
自力でなんとか打破しなくてはならないのに、気持ちが逃げ回るし、思考がまとまらない、体も一向に落ち着かない。
それでも時間は進んでしまう。
このままでは、全く解決しない、良くないことは自身良く判っているのに。自分でも不思議なくらい、さっぱり頭が冴えない。
最悪な事態は更に悪く展開してしまう。もう、手の施し様がなくなってしまったことも理解した。
早くに手を打たないからだ。
それも判っている。
でも、何故こうなっているのかは判らないし、考えたくない。

思考と呼吸が止まってしまう直前、突然に解決の糸口が掴める。
自力ではない。むしろ気がつくと。これもまた不思議と好転する。ような気がしてしまう。
完全に救われた時の高揚は、目に映るものが現実とは思えない程に明るい。

でも、きっと当然なのかもしれない。
別の側面は何にでもあって、実際には大して事態は変わっていないし、元から大したことは起きてもいないみたい。

レビューにもなっていない。
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