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バートン・フィンクのnosのレビュー・感想・評価

バートン・フィンク(1991年製作の映画)
4.1
10数年前に初めてビッグリボウスキを観て以来、コーエン兄弟の存在を認知したものの、このバートンフィンクを観る機会が無かった。
この1994年の彼等の4作目の時点で、彼等のメッセージやスタイルは完璧な形で達成されている。

商業主義的な映画業界への皮肉をコミカルに描き、宗教を通じた哲学的アプローチでファシズム、全体主義へのアンチテーゼを示し、最新作のヘイルシーザーに通じるメッセージ性を持つ本作。

脚本作りに苦労する脚本家を媒介する為、内省的、幻影的なミステリータッチの進行となっており、作品のテーマとマッチ。

観る者に多くの示唆を与える抽象的な作品だが、確かなインパクトと含みを残す間違いなく彼等の代表作の一つ。
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