2012年。大学フットボール(アメフト🏈)のひとりのヒーローが落ちた罠。
フォロワーさんのレビューを読んで、興味が湧いてほとんどすぐ観始めた。Netflixドキュメンタリー。
これはscore付けられない…
まったくひどい話!
大学フットボールの最優秀選手のひとりだったマンタイ・テオは、SNSで知り合った女性リネア(架空の人物)にのめり込み、騙された。
第三者がリネアになりすましていたのだ。その第三者はロナイアという男だった。彼もほんの軽い気持ちでやっていたけれど、女性になりすまして男性を翻弄することに取り憑かれていた。
そしてリネアが亡くなった…というところまで話が進み、マンタイは、悲しみを抱えながらプレーする悲劇のヒーローとして大々的に報道される。
しかし、彼は騙されていたのだ。
リネアなんて女の子は最初からいなかったのだ。
今度は一転、マンタイを貶める報道が加熱する。騙された彼のモノマネをしてウケを狙う人がいたり、風刺画で馬鹿にしたり…とアメリカって本当にやり方が下品。怖い。
家族と親戚、友人と共に故郷のハワイで朗報を待ったNFLのドラフトでは、一巡目確実と言われていたのに、どのチームからも一巡目での指名はなかった。
マンタイは「夜の海で泣き叫び、拗ねてやろうかと思ったけど、ドラフトを見守る家族を思って、席に戻ったんだ」と言う。
信頼を取り戻すためにも、人を邪険に扱ってはいけない、根強いファンもいる。彼らを大切にしないといけないんだ…と言う。
たった21歳の若者がこんな対応が出来るなんて…この子は本当に誠実で素敵な子なんだなぁと思ったよ。これからもカウンセリングとか受けていくのだろうけど、どうか頑張ってほしい。
そうなると、騙したロナイアに余計に腹が立ってくる。人の人生を狂わせておいて、自分は呑気に自分と向き合っている。トランスジェンダー以前に人として最低だ。
そして大した裏取りもせずに情報を垂れ流すメディアの、獲物とみるや禿鷹のように骨の髄まで食い尽くす様と世間のえげつない反応。
人間社会の恐ろしさを見た。