みずけん

ボーンズ アンド オールのみずけんのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
3.8
カナダで公開日に。

「君の名前で僕を呼んで」ほどの甘さもなく、「サスペリア」ほどのどぎつさもない、混ざるはずのない2ジャンルが混ざった歪な映画という印象。

基本的には35mmの淡い映像で映し出される居場所のない少年少女のロードムービーなんだけど、いきなり狂気に転調してしまうカオス感があり北野映画にも近い。「ぼくのエリ」の北欧っぽい雰囲気を80年代のアメリカに置き換えた、みたいな感じで、ちょっとテレンス・マリックぽさもあった。

ルカ・グァダニーノ、どちらかというと脚本のジェームズ・アイヴォリーの手腕が光る「君の名前で僕を呼んで」が歴史的成功になったおかげで、ちょっとキャリアが狂わされた感がある。
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