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ボーンズ アンド オールのowlマンのネタバレレビュー・内容・結末

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

“人喰い”の衝動を持つマレンは同じ秘密を持つ若者リーと出逢う...

血生臭くて、青臭い純愛物語

テイラー・ラッセルさん、ティモリシー・シャラメさんのお二人がとにかく美しかった...

人喰い《イーター》と呼ばれる人達の抑えきれない衝動への葛藤や理解してもらえない苦悩の中で、出逢い惹かれ合う二人の愛の物語...“倫理観”としては理解してはいけないけど、自分一人で抱えている悩みを理解できる方、“心”の拠り所の存在の嬉しさは解るような気がしました。

リーのパンクなファッションは素敵でした!

食人をしているので、警察に追われるような愛の逃避行展開?って思ったけど...そこは違いましたね...人間ドラマの方に振り切っていましたね。

う~ん...部分的に足りないように思ったので、原作を読んでみたくなりました。



《私の妄想》


劇中に登場するイーターのサリーの服装が“ピーター・パン”のようで、性格も大人になりきれない子どもみたいに、思い通りにいかないと拗ねて、癇癪を起こして...とにかく気持ちが悪いのと...人喰《イーター》として理解者がいない寂しい年月を過ごして来たのだろうなぁと...同情心にも似た気持ちになりました。

道中で会った、《イーター》ではないのに人食いをした者に対して、嫌悪の感情を露にしていたのは...彼らが決して美味しいとか不味いとか、食事的な感じで食人をしている訳ではないのだなぁって思いました...食人をしても決して満足や、食人を美味しいものとして楽しんで食べている表情はしていないように感じました。
普通の食事もしているので...本能の中にある“空腹”という感情を埋める事ができるのが“人喰い”であって、それは一般的に美味しいご飯を食べて“満足”するとは違う感覚に思えました。

“人を食べる”=“命”を頂くを血や肉で誰よりも感じているのかも知れないですね...

最後は、どうだったのだろうか?
マレンは“骨まで食べて”一体となって生きていく事になったのか?それとも、生きて一緒にまた旅をしているのか...含みがあるラストでした...
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