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ボーンズ アンド オールのmuのネタバレレビュー・内容・結末

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

WAVESでもそうだったけど、テイラーラッセルの穏やかなのに強さを感じる表情に深い愛、さらには母性を感じて、その包容力に心がふるえる。


サリーの執着は恐ろしかったけど、それまで人と関わるのは食べるときだけ、ただそこにいるだけだったのが、マレンには人を食べるという自分の性質と、獲物にした人たちの髪の毛を繋いで肌身離さず持っておくという自分の習性を見せた。
しかもマレンは自分と同族であり当然分かり合えると思っていて、開示した自分を受け止めて欲しかったのにマレンは自分のもとを去った。
サリーはあの歳になるまで1人ぼっちで、側にあるのは今まで鋳物とした人たちの髪の毛だけ。
そんなときにマレンが現れた。
得られたかもしれないものが大き過ぎたのだと思った。

受け入れるというのはその人やそのことの一部を自分の中に取り込む、一緒に抱えるということだとも言えるのかも。
それが相手の全てを骨まで食べるということと繋がって、ラストシーンの2人の行為がすごく美しく尊い行為に思えて、グロが大の苦手なのにすごく穏やかな気持ちで観れた。
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