このレビューはネタバレを含みます
未だかつて鑑賞後にこんな気持ちになる作品はありませんでした。
衝撃、というよりかは静かにくるめられた感じ?
過酷で目を背けたくなるような介護が続く冒頭。
元彼との出会いで色めく序盤。
ただひたすらに蹂躙される中盤。
そして、坊主の説法を聞いて悟りを開く終盤。
物語の展開としても中々にジェットコースターですが、中盤~終盤の自身の気持ちはそんなもんではありませんでした。
容赦の無い強姦シーンや陰湿なイジメ、事故によって視力を失うなど中盤の絶望感は本当にめまいを起こすほどでした。
しかし、終盤の坊主の話を聞くと何故か心は晴れやかに。
仏教の「空」や「無常」という一種のニヒリズムにも近い考え方は本当に人の心を解放させるんだと、身を以て感じた気がします。
まさか映画を観る中で悟りにも近い感覚を味わうとは…
本当に恐ろしい作品だったと思います。
最後の展開も含めて。
ps.空と無常について調べるとニヒリズムとは異なるらしい…
本質は存在し得ないが何も無いわけでは無い?…
難しい…