カワバンガー!!
良い。
なぜか日本では省略されがちな正式タイトルの“ティーンエイジ”と“ニンジャ”ですが今作は“ティーンエイジ”に大きく注力した作品です。
普通の少年がマスクを被りヒーローになるのではなくヒーローになることでマスクを脱いで普通の少年になりたい物語にグッときました。
もうタートルズが超かわいい。
ティーンエイジということを全面に出すために従来のタートルズ達よりヒョロっとしているのが良いですね。
軽口を叩きながらも普通の高校生活に憧れるタートルズのいじらしさが堪りません。
キラキラとしたものを見る事はできても決して手に入れることのできない焦燥や諦念は現代のSNS社会の普通のティーンエイジ達にも共感されるのではないでしょうか。
もうアニメは「スパイダーバース」以前以後で別れると思いますが今作も「スパイダーバース」に大きく影響された作品です。
コミックを動かすのに最適化して“アニメ化”するのではなくコミックの絵をそのまま動かすという指向は日本における「THE First SLAMDUNK」と同じものだと思います。
手書きの線のヨレやデッサンの狂い、色塗りのムラまでそのまま動かすてしまう狂気に近いこだわりに驚かされます。
“ニンジャ”部分の適当さに80年代ハリウッド感があって良いです。
カンフー映画と空手の教則ビデオを見て訓練して「ニンジャ〜!」とキメるシーンが最高です。
ヒーローになるために行動するのではなくたとえヒーローになれなくてもヤるんだと決意したからこそヒーローになれるというヒーロー論も最高ですし、ラストのニューヨーク市民とミュータント達の協力シーンはベタでもグッときます。
アメリカのティーンエイジカルチャーネタが各所に入りばめられているのが興味深かったです。
日本のアニメであるとかBTSやらアジアのカルチャーって本当に人気あるんですね。
逆転の秘策が「進撃の巨人」なのにビックリしましたし感動しました。
あからさまに次回作への引きで終わりましたが次作も必ず観ますね。