ジャッキーケン

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

4.0
セスローゲンプロデュース
ここ最近のセスローゲンがプロデューサーとして神がかってる
「ザボーイズ」「インビンシブル」とアンチヒーローソサエティに切り込む前者と闇落ちした絶対的ヒーローである父に立ち向かう後者、一癖も二癖もあるヒーローモノをセスは今回タートルズでアベンジャーズをやってのける

スパイダーバース作画で現れたリブートタートルズ
どこを切り取っても絵になるアートイズムがビンビンなスパイダーバース作画、ここ近年のハリウッドアニメ作品のトレンドであることは間違いないしなんせ作品のクオリティと比例して今のところハズレがないのがすごい
今年公開の「長靴を履いたネコ」も良かったし

小ネタの引き出し
子供向けだと思ってみると「レゴムービー」ばりの小ネタのカウンターパンチを喰らう
90年代から生きてるオタクたちに向けてる

社会に適応したエンドゲームのハルクを引き合いに出して社会に出たいと願うタートルズ
訓練シーンのモンタージュにショウブラザーズ作品のガッツリ引用がアツい
スプリンター先生のレミーいじり
一番アツいのはラスボスの打開策が「進撃の巨人」を元にしてて日本アニメの影響力がここまでガッツリあるのはビックリだった

クライマックス
タートルズ版アベンジャーズのような豪華さ
ラスボスに立ち向かうタートルズたちはミュータントとして生まれるも、必ずしも迫害する人間たちのためにヒッソリとバットマンするのではなく共存のために立ち上がるという今までのタートルズにはない斬新な切り口でのクライマックスはアツい
そして進撃の巨人展開よ!

ラスト
まさにティーンエイジと呼ぶに相応しい
タートルズでここまで高揚感のあるラストってかつて無かったと思うしハートフル
共存イズムが作品のメッセージ性として素晴らしいしある意味アンチテーゼでありながらもアニメとしては正統派なのが凄い

ニコロデオンはこの映画の成功でシリーズ展開していくらしいけどこの1本で完結してるぐらい見習いヒーローからティーンエイジ映画として優秀な作品