パルパティーン

湯道のパルパティーンのレビュー・感想・評価

湯道(2023年製作の映画)
4.5
気になっていてやっと鑑賞できた。コメディかなと思っていたけど、コメディ全振りではなく、色々気付かされる映画であった。

こういったほのぼのとするような映画に久しぶりに出会った。日本映画はこのような映画がたくさんあるところがいいと思っている。人生に疲れたらこの映画を見ることをおすすめする。

何かを通してつながり深まっていくこのような居場所があることがほんといい。現実でもこのような場所がほしい。好きなことで繋がれるほんわかできる居場所がほしい。人のつながりの温かさを感じる。心が少し浄化されたような気分である。

普段あったものが突然消えたりした時のポッカリ穴が空いた感覚や日常の大切さに心打たれた。普遍的にあるものを当たり前だと思わないで些細なことでも感謝することで、突然なくなったりした時の後悔は少しでもマシになると思う。人生は普遍的なことに毎回感謝するほど甘くはない。そんな暇はない。しかし、ふと思った時や少しでも余裕があればしていきたいと思った。

銭湯に入ってみたいと思える映画でもある。過去の遺物であるかもしれないが、それぞれの良さがある。それをすいてくれている人がいるかもしれない。そして銭湯に行く事で幸せだと思っている人がいる。些細な事でも幸せはある。そう思わせてくれる映画だった。

色々面白い部分が多かったのでぜひ見てほしい映画。久しぶりに邦画でおすすめできる作品である。


2023年22本目