タイバニ→ユニゾンが主題歌を歌っている女子人気の高いアニメ、という認識でいたのが少し前。ユニゾンのボーカルの方の雰囲気…というか、人を鼻で笑うような印象を抱かせる話し方や下目づかいな目線であったりどこか斜に構えたような態度がどうしても苦手(すみません)なせいかユニゾンの歌も苦手で放映当時はそれならきっとこのアニメも苦手とスルーしていました。
が、ケーブルテレビを深夜ザッピングしていたときにこれ面白そうなアニメだな、しかも津田健次郎っぽい声がする…と見ていたその作品こそタイバニだった。ということがありいつものように手っ取り早く劇場版から知ろうと手を出した次第。そうですね、ファイアーエンブレムが好きです。
本作はTVシリーズの総集編にオリジナルのエピソードを加えた構成で初見の人も取っつきやすい。世界観、主人公の虎徹の立ち位置、周りのキャラクターなどなどが簡潔にまとめられていてわかりやすかった。
ただ、まとめ方が良かっただけにオリジナルエピソードに関しては助長さが勝っていたようにも思う。
ヒーローはスポンサー企業の協力を得て個々で活動しておりヒーロー間での組織系統は存在しない。顔見知り程度の付き合いで連携をとることもなかった彼らが対するのは平和の象徴であるトロフィーの盗難事件。ヒーローへの宣戦布告ともとれる事件、そしてヒーローの面子を保つために一丸となって立ち向かういわば「ヒーロー達VS犯罪者」としての初めての事件と考えていいエピソードではあるものの、あまりにも総集編部分と追い方が似ていて目新しさがなかった。印象としては各ヒーローのキャラクター紹介をもう一度見させられたようなもの。
犯罪者のNEXT能力も二、三度見れば見当がつく能力ではあるけれど、それぞれが初見で翻弄されているシーンを何度も並べているので能力に気づけないキャラクターとの意識差が広がり応援しづらくなってしまう。
このヒーロー間での連携の未熟さは虎徹とバーナビーのコンビの未熟さとも重なる。TVシリーズ序盤にあたるエピソードということでヒーロー達の関係やコンビのこれからの成長を予感させるには良かったけれど、劇場版の大捕物としては少し物足りなさを覚えた。
とはいえその物足りなさはそこまでネガティブな方ではなくて。
TVシリーズを見ていた人には「ありがとう、オマケだよ！」として、そして劇場版で気になった人には「ぜひTVシリーズも見てね！」として、ということで上手く創られていたのかもしれない。
アニメ、ちゃんと一話から通して見てみようかな。
