意外なほどストレートに苦味のある後味。
原作は未読なのだが、ハートウォーミングなだけに着地させないあたりはさすが。
個人的に有村架純はいま現在日本で最も優れた俳優の一人だと思っており、女性を魅力的に撮ることに定評のある今泉力哉とのタッグには大いに期待していたのだが、結論から言えば座組から期待していたほどの化学反応はなかった。
とはいえ、表情や身のこなし、台詞の微妙なニュアンスなど、すべてが明確な意図をもってコントロールされているのは明らかで、その技術の基準点の高さには感嘆するしかないのだけど。
めちゃくちゃ印象的なのは子役の嶋田鉄太。こういう子供いるよね〜という、いわゆる優等生的子役演技メソッドとは真逆なクソガキぶりを超自然体で体現していて最高なのだが、調べたらLOVELIFEのあまりにも印象的な子役も彼だった。
