あいこ

ちひろさんのあいこのレビュー・感想・評価

ちひろさん(2023年製作の映画)
4.6
スクリーンのなかの有村架純ちゃんってどうしてこんなにも魅力的なの、、わたしは彼女の「そうだね」の言い方が大好きですこういう相槌をうてるひとにわたしもなりたい
ちひろさんの住む川沿いの家が素敵、水面のひかりが壁や天井でゆらめいている様子にうっとりしてしまった
作中で何度か”同じ星”という表現というか価値観が出てきてすごく驚いた、高校生の時から一番仲のいい友人と、根本的な価値観が似ているひとは同じ星の出身で、きっとわたしたちは同じだよね、という風にずっとこの表現を使ってきたから、他にもこういう風にに考えるひとが居るのだということがなんだかうれしかった
嵐の夜の車の中のシーン、雨のしずくが街灯のひかりをふくんできらきらしながら窓をすべっていく様子が綺麗で、ふたりをつつむ空気があたたかくてやわらかくて、なんだか涙がたくさん出てしまった
「あなたなら何処にいても、孤独を手放さずにいられる。」という台詞がずっと心に残っていて、孤独を手放さないということの意味がわたしのなかではまだいまいちつかめていなくて自分のなかに落としこめていないのだけれど、それでもなんだか響くものがあって、いつか自分なりにこの言葉の意味を解釈できたらと思う
やっぱりわたしは今泉監督の作り出す会話の中の沈黙の、台詞やモノローグなどによって多くを語らずとも、切り取る景色、ひとの視線や表情など、それらの映像によって物語ることができるのだなあと思わせてくれるところが大好きです
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