今日的な命題ともっちゃりアクションのシリーズ集大成
時系列でいうと中編SSとシーズン3の間に位置する本作は、シリーズ最大の謎である常守朱が勾留された理由が明らかになる。
とはいうものの、作品そのものは高揚感に欠け、イマイチ盛り上がらない展開と全体的にもっちゃりとしたアクションが2時間続く。
テレビシリーズ1作目と劇場版は本広克行監督が監修していて、アクションの見せ方がめちゃくちゃ巧かった記憶があるのだが、本作はスタイリッシュさが綺麗さっぱりなくなってて作品のテンポの悪さも相俟ってイマイチさに拍車をかけていたように思う。
本作を貫くシビュラシステムに関する命題は、AI技術が目まぐるしく進化している今だからこそ10年前よりも今日的なテーマとして非常にタイムリーではあるのだが、敵の正体など「またその展開か…」という既視感には正直がっかりしてしまった。
岩浪さんによる音響の拘りはホントによかった。そのために劇場で見る価値はあり。