ニシ

肉体のニシのレビュー・感想・評価

肉体(1932年製作の映画)
4.6
画一主義に背を向けて歩き出してから設置された電話の一部にシケモクを見つけ会話が途切れたときに一吸いする遊び心に痺れる。あとポラカイが分娩室に向かう際に他の患者や子供に邪魔をされるのも好きだった。こんなにも怖い港を初めて見た。渡米するにつれてテーブルが丸から四角に変わる。「我が谷は緑なりき」にも見られるように四角いテーブルは家父長的なもしくは階級社会的な様相が窺える。そしてそれは観念的に壊されるのが望ましい。

内儀さんが他の男と関係していることと子供が自分の子供ではないことを知っているはずなのになんのアクションも見せないポラカイを見ると、彼は他人に興味がないんだなと思えてしまう。
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