まめちち

バイオレント・ナイトのまめちちのレビュー・感想・評価

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)
5.0
そんなわけで終了間際の滑り込みで観てまいりました、バイオレント・ナイト!予告やってた時から超観たかったのでめっちゃ楽しみにしてましたが、クリスマス映画なのに2/3からの公開ってどういうことなの。観終わった後の「ああ、今年もいい年越しできそう」感、どうにかして。


◇ひとこと感想

北の国からやってくる「サンタクロース」に、スレッジハンマーぶん回させるための理由付けがお見事過ぎて、劇中序盤で差し込まれる「察しろよ?」的なワンカット流れたときに思わず「ははーん!なるほどですねー!!」って叫びそうになりました。サイコー、めっちゃ面白かった。

以下ネタバレ含むよ。


◇ネタバレ含むフタコト感想

映画本編のストーリーはもうひたすらチカラ技でぶん回しきる作りなのに対し、キャラクターの多く語られないバックボーンが細かく作り込まれて(おそらくいるっぽく)て、やっぱ2時間弱で見る映画ってこういう余白があればあるほど面白いよなーってなりますね。そう。まめちちは北欧ヴァイキングアニメを原作マンガから愛し履修し知識を有している身なので、回想シーン見せられたときは「ウマいっっ…!!」って膝を打ちました。

序盤、門番さんが死んでるとこに駆け付けた時彼を名前で声がけしたシーンに、「?」って思わされたの、見事にフックに引っ掛かったなー。ちゃんと覚えてるんだねー。プレゼントを配った子供たちの名前とその記憶を抱えながら1000年を生き続けるサンタに思いをはせると泣きそうになるけど、酔いどれるくらいで済んでるあたり、悲哀と笑いのバランスが絶妙すぎてめちゃめちゃよかった。

悪い子リストみて「どんどん増えやがる」と愚痴こぼすあたりも、感情の振れが悲しみなのかガチでめんどくさいのかが、どうとでも読み取れる絶妙なバランスが良かった。あの背中に手りゅう弾突っ込んで立ち去ろうとした後の、ちゃんと見なきゃって振り返るところとかもね!「せめて子供らの最期は見届けねばなるまい」なのか「どんな風に爆散するのか興味が」なのか、とかね!すごくよい。

アクションも素晴らしくトンチが効いてましたね。スカルクラッシャーの異名をよみがえらせるスレッジハンマーアクションは爽快だったー。投げハンマーからの銃口を落とさせてーの爪先誤射の流れがすごく好き。あと南斗スケートブーツ拳も見事だった。87ノースの映画ファンなのだということをよーやく自覚してきた今日この頃でした。

続編の企画があるとか。話の中でちょっと触れられた「赤鼻はよくできたヤツだった」的なセリフも、まだまだ広げられそうな余地があって楽しみ。ルドルフー!!

みんなの知っている平和の象徴「サンタクロース」への深い考察を楽しませていただけた上に、今後への期待もモリモリと膨らむ映画でしたー!今年のクリスマス前には必ずもっかい観よーっと!!
まめちち

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