ミミズ式SGキネマ倶楽部

バイオレント・ナイトのミミズ式SGキネマ倶楽部のレビュー・感想・評価

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)
4.0
本作が日本で公開されたのは、2月。本国アメリカでは12月だったことを踏まえるとこれをクリスマスに上映しないとは何事かという感じですね。

 冒頭トル―ディが「ホーム・アローン観た!」と言っていた通り、そのリスペクトは感じつつ、サンタの吐くゲロから始まり、血みどろ満載、Fワード連発と大人版いやバイオレンス版「ホーム・アローン」な作品になっています。
 クリスマス映画の常識をぶっ壊すかの様なつくりになっているとも言えますが、意外と王道のストーリーなんですよね。サンタを信じられなくなった大人たちとサンタを信じる子供の対比そしてそんなサンタ自身も仕事の目的を見失いこれがラストクリスマスだと言っているところから終盤になるとサンタは自分の仕事にやりがいを感じ、大人たちはサンタを信じる様になっていきます。課程は血みどろでしたが、作品はほっこりとさせる作りになっていますね。

 またサンタ役のデヴィッド・ハーバーの体形に合わせたかのようなハンマーという武器の選択やアクションにキレのある動きを取り入れるのではなく、重量感がありながら、敵役の動きである程度スピーディに見せるというのがうまいですね。さすが87ノース・プロダクションズです。

 総じてバイオレンス要素ももちろんいいのですが、ストーリーも泣かせに来る作りになっており、まさにクリスマスに見えておきたい。これからの定番になりうる作品と言いえるでしょう!まだ残暑が続く9月に書いておりますが、是非ご鑑賞下さい!