予備知識ほぼ無く鑑賞したので初めの設定から驚いた。
サンタの知られざる過去がインパクト大で物語にちゃんと絡んでくる見事なバイオレンティックファンタジー作品。
バイオレントな作風のクセにホロリとさせるピュアな部分が余計に響く。
てっきりジョン・ウィックやイコライザーの様に鮮やかにキルしていくかと思ったら、体型がサンタだけに無様なファイティングスタイル。人質の少女の為に負傷しながらも戦う姿に胸が熱くなる。
世を儚んで飲み過ぎて酔っ払ってゲロしたりプレゼント希望がゲームばかりに辟易としてた彼に同情。
適度に散りばめられたファンタジーがそこまでの万能感がないのも絶妙なバランス。
人質の少女もホームアローンばりのトラップが見事。しかも彼女は直接キルしないのも配慮が行き届いてる。
あんなエグいボス戦の後ほっこり家族再生を成し遂げる見事な締めくくり。
クリスマス映画に一つまた傑作が生まれた。
主演のデヴィッド・ハーバーはブラックウィドウのレッドガーディアンといいサンタといい赤が似合う。
悪役のジョン・レグイザモのアンチクリスマスぶりもイイ味。モブになりがちな賊の一員も個性やセリフがありキャラ立ちしていた。
人質側の家族もエゴや見栄っ張りがぶつかりあってたが最後は爽やかな印象。
とにかく至福な時間だった。