このレビューはネタバレを含みます
強盗と戦うサンタクロースの話。
劇中でも言及される様に、『ホーム・アローン』×『ダイ・ハード』みたいな作品で。
クリスマスに強盗に襲われる金持ち一家と、子供を救う為に強盗と戦うサンタクロースの姿が描かれます。
面白いのは、サンタクロースがやさぐれた男に設定されている事。
子供の家に行っても、クリスマスプレゼントがAmazonの箱だったり、玩具ではなく現金を欲しがったりと、資本主義によって形骸化してしまったクリスマスの様子を見れば、サンタがモチベーションを失うのも理解出来る事でしょう。
サンタを演じるのが、ホッパー署長こと、デヴィッド・ハーバーなのもハマっていましたね。
そして、本作のもう1つの見所となるのが、過激な暴力描写の数々。
87ノース・プロダクションズが製作しているだけあって、アクションシーンのクオリティーはどれも高いし、クリスマス映画とは思えない程にゴア描写が多いのも特徴的な部分。
基本的にはギャグとして描いているので楽しく見れますが、それでも暴力描写が苦手という人は、ちょっと注意が必要かなと思います。
クリスマスグッズを使った格闘や『ホーム・アローン』オマージュなトラップは面白かったし、サンタを信じる者は救われ、そうでない者は死ぬという描き分けも良かったかな。
ラストで札束を燃やすのは反資本主義的なメッセージにも見えるし、『クリスマス・キャロル』を意識しているのかもしれませんね。
所謂、何も考えずに楽しめるタイプの作品なので、気楽に映画を見たい時には丁度良い作品でしょう。
子供に見せるのはどうかと思いますが、『ホーム・アローン』を卒業した大人世代にこそ、オススメしたい作品です。