ラピュタん

ファミリアのラピュタんのレビュー・感想・評価

ファミリア(2023年製作の映画)
4.2
サツゲキは、わたしのお気に入り映画館です!空いていますし、シートもスクリーンも素晴らしいんです。札幌にお越しの際はぜひ足を運んで下さいね💚


絆と克服についての窯焼きミックスピザ🍕

家族の形について、その本質についてはっと気づかされる作品。
いくつかの家族が出てきて、それぞれに抱える苦しみがある。この映画はシビアな現実を描きながらも、美しい心の交流を描くことを狙っていました。

役所広司の演ずる陶器職人(誠治)に焦点を当てて、さらにこの作品を主に届けたいはずの若者たちを描いています。役所さんの演技を堪能するだけでも十分におつりがきますが、この作品の魅力は役所さんだけではありませんでした。

新妻を連れて帰国した息子が、自分と一緒に陶芸をしたいと言ってくれるなんて、人生で望みうる最高の幸せのはず。どんなに嬉しかったでしょう🍀でもそれを受け入れることができない葛藤も描かれます😣

詰め込みすぎ、というレヴューには確かに、一理あり。それでもあえて援護すると、人生って、あれこれ大切なことが同時に詰め込まれてしまっているものなんだと思うんです。普段はそれらを意識しないようにしているだけで。親のこと、子供のこと、妻のこと、仕事のこと、友人や隣人のこと、自分のこと。そして、もちろん社会のこと。逆に、これらを少しづつ入れている巧さもありました。

撮影が素晴らしく、派手さを抑えながらドキュメンタリーのような雰囲気を与えていて、自然な没入感を作り出していました。フィルム調の画作り。どのシーンも見応えがあり、いつトイレに行くべきか困りました…。
ナディアさんは地味ながら、清楚さが際立っていました。凛とした佇まい。
ブラジル人が住む団地の中庭で行われたパーティからの帰り道、誠治と息子夫妻の三人が並んで歩くシーンは、地味ながらとても美しいので見逃さないで下さい。ナディアの歌声の美しさは特筆もの。
佐藤浩市と二人のシーンは、座っているだけなのにすごく緊張感があります。
MIYAVIさん、初めて見ましたが迫力がありました。脇役の皆さんも、それぞれいい味でした。ブラジル人の若者も、自然体で好感が持てました。
ここで起こったことは、どれも絵空事ではないのも重要な点でしょう。実際の事件のコラージュになっています。ただ、この点が賛否の分かれる所なのかもしれません。わたしは自分の子供たちにも見てほしいと切に思えた作品でした。

「さあ、窯を開けようか」
燃え尽きたあとに、残されたもの・・・。

好適なのは
高校生くらいから
カップルでも、家族でも!


⭐️意外に低予算?
 スタッフの数が少なかったので、意外に。
 でもそこが良かったです。
⭐️分かりやすさを重視していたと思います
⭐️釜が出てくる映画は良作
 そうではありませんか? 半世界とか…
⭐️笑える場面が欲しかったかも
 じいいんとするシーン、ヒリヒリ、やきもき、が多かった。
 割と暴力シーンは控えめになっています。
ラピュタん

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