ひろさん

ファミリアのひろさんのレビュー・感想・評価

ファミリア(2023年製作の映画)
3.7
神谷誠治(役所広司)の息子 学(吉沢亮)や妻のナディア(アリまらい果)が日本に住むブラジル人たちと出会い、アルジェリアに戻った学とナディアが反政府組織の人質になるまでは話しの展開が面白く、この先どうなるのだろうかとの期待があったが、後半は半グレに追われるマルコス(サガエルカス)とエリカ(ワケドファレジ)と誠治の3人だけが登場し、それまでに描かれたブラジル人社会との出会いが全く切り離されてしまった。
夜明けのマンション屋上でマルコスとエリカが毛布一枚に裸で座る場面は、この先の絶望よりも逆にブラジル人を貶めているように感じた。
映画の宣伝文は「誠治は思い切った行動に出る」で終わっており、映画を観て「こういうことか」と思ったが、その行動を友人の刑事が止めることなく、誠治が目論んだ結末になったことに違和感が残った。
テーマを詰め込み過ぎて、最後はうまく纏め切れなかった様に思う。
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