春陽

ソウル・オブ・ワインの春陽のネタバレレビュー・内容・結末

ソウル・オブ・ワイン(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ワインは飲むが、飲まれてしまう(笑)
ロマネ=コンティにお目にかかる事もないだろうと思いつつ、人が食を楽しむ作品が好きなので鑑賞。

特に説明やナレーションは入らず、ソムリエや生産者のインタビューとこの地域の葡萄栽培、醸造風景を伝えるドキュメンタリー作品。ワイン愛好家や造詣が深い方には常識なのだろうが、知らない自分は長閑な風景に筋力がある兄さんらがワインを作っている間に、ソムリエや醸造学者の詩的な感想をきくというものだった。醸造学者は40年差のあるワインを並べて彼ら(ワイン同士)は対話しているという、醸造家はこのワインは気分屋というなど、表現が人物になっているし豊かだと思った。だが、この方々の話より最後の日本人のシェフとソムリエのビンテージものを味わっている姿の方が凄さがより理解できた。言葉に出来ない程に感動していたので、このワインで幸福感に浸る姿は、素直に良かったねと思えた。

なんとなくスクリーンを眺めていた自分だが、エンドロールに、シャルル·ボードレールの『ワインの精』の一節が入るのだが、それがこの作品と曲ととても合っていてこれが自分にはこの作品の余韻となり、観て良かったと思えた。
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