ShinMakita

終末の探偵のShinMakitaのレビュー・感想・評価

終末の探偵(2022年製作の映画)
2.0
とある町の片隅で私立探偵をやってる中年男・連城新次郎は、馴染みの暴力団「笠原組」幹部・恭一から半グレ組織〈バレット〉に探りを入れるよう依頼された。恭一は、最近起きた組事務所放火事件の黒幕がバレットではないかと疑っている様子だ。バレットのカシラはチェンという残留孤児二世で、居場所を転々としているらしい。チェンに直当たりしようと町をふらつく新次郎だが、そこにもう一つ厄介な依頼が舞い込んだ。フィリピンパブで働く女の子ミチコからのもので、親友のクルド人ベヒアを探してほしいというのだ。仮放免中で入管出頭を控えた身で家出はあり得ないし、警察に相談もできないというミチコに同情した新次郎は、その依頼も引き受けてしまうのだが…



「終末の探偵」


以下、ネタバレの探偵。


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シネマート新宿限定公開中の、北村有起哉師堂々主演作。探偵の造形は、「探偵はBARにいる」に近いですかね。松田優作の工藤ちゃんのような愛嬌とかダイナミックなアクションは望むべくもなく、ちょっと皮肉屋で情けない感じの主人公です。クルドの難民問題やヘイトクライムなどを盛り込んだ今っぽいプロットなんだけど全体的に浅く、ヤクザや半グレたちに迫力がないので抗争はショボく描かれています。ライツキューブ製作なら、もっとVシネマっぽく気合いを入れて欲しかったところ。

というわけで、一つの映画としては及第点以下なんだけど、北村有起哉ファンムービーとして見たら10億点。ペン兄貴が好き過ぎて「ザ・ガンマン」を褒め散らかした身としては、同じく敬愛する北村有起哉の映画を低評価に出来ませんよ。〈似てる〉と言われて、結構嬉しくなっちゃうよ俺^_^
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