ヒゲ人類

終末の探偵のヒゲ人類のネタバレレビュー・内容・結末

終末の探偵(2022年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

北村有起哉が良い。顔が良い。声が良い。服が良い。スタイルが良い。
この良いというのは普遍的な良いと言うよりもはまっているといった意味で。
上記のようにルックスもさることながら、連城新次郎という人物の背景演出も小気味が良かった。芝居はもちろんだが、本人や関係者による過去語りなどでなく文字通り「背中」で見せる表現でこの見せ方自体は様々な映画で飽きるほど目の当たりにしてきた筈なのにある種の新鮮さすら感じてしまった。そしてそこまでの持っていき方に無理が無い。ここら辺の感じで個人的に好調な出足を感じ取っていたのだが、中盤の終わり辺りから急に完成度の綻びが出始めた。
登場人物達のやっすい台詞まわし、嘘みたいなアジト、嘘みたいな住まい、嘘みたいな囲い方、明らかに尺と重要性の掛け方を間違ったタイマン、インスタントサイコボーイ、握手まではギリ分かるが抱擁は脈絡なさすぎて逆にお前がサイコでしょなど。鑑賞者側の感受性不足もあるのかも知れないが、それにしてもなかなかにひどかった。簡単に言うと急につまらなくなった。それでも最後まで見たのは内容が気になったからと言うよりも北村有起哉演じる連城新次郎の圧倒的な魅力、これだけ。
わたしのようななかなかのひねくれ者を最後まで引きつけるだけの魅力は間違いなくある。連城新次郎の物語をもっと見たいと思ったことは事実。面白ければだけど。
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